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遥か彼方の遠い記憶とゆく当てのない二人が織なす
にび色のロードムービー。
ケーキ屋のレジ係のくぐりは、周囲と交わることなく、淡々とその日暮らしをしている。足の悪い彼女は、バイクを盗むことで劣等感の解消を見出していた。
いつの日からか、くぐりにはルディという名の少女がまとわりついていた。そんな二人の傍には、いつも黒いコートの男の影があった。やがて、周囲に心を閉ざしていたくぐりに心の変化の兆し現れる。
ある日彼女は、私立探偵に自分の無くした記憶を探して欲しいと依頼したのだった。くぐりは、記憶の深淵へと一歩を踏み出した。彼女の行動と過去を追う探偵。その先には、遥か遠い過去に封じた痛みとの対峙が待っていた。
彷徨い傷つく二人。いつしか二人は、記憶の彼方より導かれ、海へと続く路上にいた。 |
▽キャスト
■sora/足立絵里/松崎零/小池洋司/阿久津智美/吹矢セイジ/梅津ノリジ/Shimmy/安田恵子/マディー古谷/石野智子/廣野亮太/保村有二/吉川茉梨奈/津久井暁子/loco
▽スタッフ
■監督・脚本・編集:NATSU.
■撮影:三澤正紀/タケダケイスケ
■スタッフ:丸山法子/吉田元哉/星野顕亮/小笠原妙子/須江香里/内川瑠璃子/David Roy/界純恵/松崎祐/中村淳/eyllie ■音楽:灰色キャミソールfeat.井上真理/ai/飯利友季子/Geoff Shell(Guiter) |
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■NATSU(なつ)
□1972年生まれ、栃木県出身 |
音、匂い、シチュエーション、何かがきっかけで昔の抱いていた思いがふと蘇ったり、今自分が立っているその場所に説明のつかない漠然とした郷愁そしてなぜか不安や痛みを感じることがある。
それは単なる偶然や既視感なのだろうか。過去や奥深くに眠る自意識からの問いかけではないだろうか。
この物語の主人公のくぐりは、心に深い闇を抱えて生きています。その他の登場人物は、彼女の心の様々な要素の暗喩でもあります。彼女の中に潜む闇と光、そして気づき、を丁寧に描きました。 |
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