10月16日(日)
15:00〜(119分)

ヴァーサス

北村龍平 監督

(第1回グランプリ受賞)


▼予告編


▼あらすじ

誰も、見たことのない戦い

その男(坂口 拓)は奥深い森を駆けていた。囚人仲間とともに刑務所を脱獄した彼は、ふたりをピックアップする一味との合流地点を目指していたのだ。やっとそこへ到着した彼らのもとに、一台の車が近づいてくる。計画は滞りなく進められ、このまま車に乗って娑婆へと逃げるはずだった。しかしそれは、周到に仕組まれた罠の序章に過ぎなかったのだ。

車から降り立った5人の男達。はやく安全な場所まで連れて行くよう要求するふたりに対し、男達は口々にボスが来るまでここで待機するよう命ずる。焦るふたりを尻目に、車からひとりの女(三坂 知絵子)が降ろされる。その瞬間、既視体験に襲われる男と女。乱暴に扱われる女の姿に怒りを覚えた男とチンピラ達との間で緊張が走る。そのとき男が奪い取った銃口が火を噴いた。倒れこむひとりのチンピラ。しかし死んだはずのチンピラはすぐさま立ち上がり、仲間を襲い始める。信じられない光景を目にした男達は、この‘死人’に向かって闇雲に銃弾を浴びせ掛ける。再び倒れる‘死人’。一体何が起こったのだ?この森には何か想像を越えた力がある。そう誰もが気づき混乱する隙を縫って、男は女を連れて再び森の内部へと走り去っていった。

ふたりを追って森を捜索する男達。森の不穏な空気に仲間のひとりが錯乱する中、地の底から無数の‘死人’が起き上がり彼らを襲う。そんな修羅場に遭遇した男も、この時ばかりは彼らに加勢して容赦なく銃弾を浴びせる。血みどろの戦場に怖れをなして逃げる女。

‘死人’の群れを倒した男達だったが、次に彼らの銃口は必然的に男に向けられた。だが、彼らのひとりが男を解放する。男と女が合流したところで捕まえるのが得策と考えたのだが、これを機に男達の間で亀裂が生じる。無軌道のカオスと化したこの森では、あらゆる価値観が全て闇の中へと葬り去られていく。

一方、再び出逢った男と女。女はここに連れて来られてからのことしか覚えていないと告げる。男もまた、何故自分が刑務所に入れられていたのか覚えていないようだ。そして何度となく男の頭をよぎる既視体験は一体何を意味しているのだろうか?しかし、自ら目にしたものしか信じない男は、そんな空想めいたことを否定する。

その頃、男達のもとにボス(榊 英雄)が姿を現した。男達は一向に先が見えない不可解な計画の真意を尋ねるが、ボスは答えようとしない。業を煮やした一人がボスを撃つが、彼は微笑さえ浮かべ彼らを血祭りにあげていく。その様子を物陰から見ていた男と女。女は何かを知っているようだ。男は女に激しく問い詰める。あいつは誰なんだ?おまえは一体何者なんだ?やっと女は重たい口を開き始める。ここは黄泉返りの森であり、あの男が死者を甦らせている。そしてあなたとあの男は戦う宿命なのだ、と。全く女の説明が理解できない男の前に、ついにその‘男’が立ちはだかる。時は来た。500年の歳月を超えた壮絶な戦いの火蓋が今、切っておとされたのだった…。 


▼キャスト

坂口 拓
榊 英雄
三坂知絵子
松田賢二
大場一史
松本 実
新井雄一郎
片山武宏
吉原 歩
浅井星光
谷門進士
増本庄一郎
渡部遼介
上赤俊朗


▼作品概要/スタッフ

上映日時10月16日(日)
15:00

※クロージング上映
上映時間119分
監督北村 龍平
エグゼクティブ・
プロデューサー
西村 秀雄
アソシエイト・
プロデューサー
高橋 信之
撮影古谷 巧
第二班監督山口 雄大
特殊メイク仲谷 進
アクション監督下村 勇二
編集掛須 秀一
音楽森野 宣彦
津軽三味線吉田 健一
ビジュアルデザイン川名マサヒロ
脚本北村 龍平
山口 雄大
プロデューサー進 啓士郎
企画・制作napalm FiLMS
総合プロデュースWEVCO Produce Company
制作年2000

▼監督プロフィール

北村 龍平

きたむら りゅうへい

第1回インディーズムービー・フェスティバル
グランプリ受賞
『DOWN TO HELL』

1969年5月30日生まれ。
DGA(全米映画TV監督組合)に所属する日本人映画監督。
大阪府生まれ。ハリウッドのエージェントはICMパートナーズ(ICM)。
現在はロサンゼルスに在住。
大阪の高校中退後、17歳でオーストラリアへ渡り、スクール・ オブ・ビジュアル・アーツ映画科に入学。
卒業制作の短編映画『EXIT -イグジット-』が高い評価を受け、年間最優秀監督賞を受賞する。
帰国後映画以外の職に就きながら1995年に映像集団ナパームフィルムズを結成、自主制作映画『DOWN TO HELL』が第1回インディーズムービー・フェスティバルでグランプリを受賞し、渡部篤郎主演で『ヒート・アフター・ダーク』を製作し監督デビューする。
その後インディーズムービー・フェスティバルのスカラシップ作品として監督した『VERSUS -ヴァーサス-』で名を知られるようになる。その後『あずみ』『ゴジラ FINAL WARS』などの作品を監督する。
『VERSUS -ヴァーサス-』でローマ国際ファンタスティック映画祭監督賞、『荒神』でブリュッセル国際ファンタスティック映画祭監督賞、『あずみ』でフィラデルフィア国際映画祭観客賞を受賞。
クライブ・バーカー原作の『ミッドナイト・ミートトレイン』にてハリウッド進出。

北村龍平監督

▼監督からのメッセージ

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