10月15日(土)
17:00〜(71分)

ブリュレ

林田賢太 監督

(第4回GP受賞)


▼予告編


▼あらすじ

会いたくて、会えなくて…火をつけた。

高校生の日名子(中村美香)は、北国の町でケーキ屋を営む叔父さん(小田豊)と二人暮らし。
どこかクールな雰囲気を漂わせる日名子には、ちょっとした癖があった。
それは“ある”衝動に駆られると小さな放火を繰り返すこと。
そこに、幼い頃に離ればなれになった妹の水那子(中村梨香)が現れた。
一卵性双生児の日名子と水那子は10数年ぶりに再会した。水那子も誰にも言えない秘密があった。
共に暮らし始めるが、バランスが崩れていく。
いつもの日名子の火遊びが、思いも寄らない大火事となり、二人は逃走することに…。
ー日名子は、なぜ火をつけるのか?
放火の謎と逃れられない運命が、行くあてのないふたりを加速させる。


▼キャスト

中村梨香
中村美香
平林鯛一
瀬戸口剛
小田豊


【COMMENTS】

■しほの涼(タレント)
私は高校2年生ですが、この時期は「友達」「学校」「家族」といった人生の中で一番大事なものを養っていく時だと思います。
二人の間の13年という溝を二人で考え、二人で距離を縮めていく。
何が正しいのか……
やみくもにも自分たちを信じて歩いている姿に心打たれました。
この作品は、実際の双子、実際の地名、実際の季節といった
“視覚のリアル”が二人の心境をもっともっとリアルに表しています。
思春期の“言い表せない感情”“伝えきれない想い”
そのリアルな部分を斬新に描いてあり、最後の10分間、涙があふれました。
ヒューマン映画とまとめていいのか分かりませんが、心の奥を口に出さずに語ってくれる映画です。
バスの中から始まるこの物語を――
ひとりでも多くの方に観ていただきたいです。

■新海誠(アニメーション監督)
「双子のパラドックス」という思考実験がある。双子の片方がロケットに乗ってずっと遠くまで行って、再び地球に戻ってくる。すると相対性理論により地球に残った片方のほうがずっと歳をとっていて云々、というやつである。僕がこの美しい映画を観て思い出したのは、この言葉だった。
地上に生きるしかない僕たちの時間も、ある意味では人によって流れ方が違う。僕たちは愛する人とずっと同じ時間を生きたいと願うが、それを叶えることは実はとてもとても難しい。だから誰しもそれぞれの生き方を学ばなければならない。双子の旅はそういう焦燥に貫かれていて、だからその姿は、とても深刻に僕たちの胸をうつ。
そしてその若い焦燥を、おそらくは主演の中村姉妹を含めた制作者たちも共有していたのではないか。世界の何処に立つべきかをまだ迷っているかのような双子の姿を見ながら、僕はそう想像する。きっとその時期、その人たちにしか撮り得なかった一篇なのだ。奇跡のようなフィルムだ、と言うほかない。

■乙黒えり(女優)
この映画をみて昔同じクラスにいた双子を思い出しました。二人はとても仲がよく、わたしは双子という存在に、すごくあこがれていました。親子や兄弟、親友ともまた少し違う自分と一番近い存在がいるというのは、特別なことです。日名子と水那子の引き寄せる力も、お互いを思う気持ちも本能的なものなのでしょうか。とても神秘的でした。映画の中で日本の素朴で美しい風景の切り取り方がとてもよく、それぞれのシーンをより印象深くさせている気がしました。心にのこる映像をみなさんにもぜひ見ていただきたいです。 

■秦建日子(作家・演出家)
雪が、火が、大地が、海が、そして、人が美しい。静かな気持ちになれる作品です。


▼作品概要/スタッフ

上映日時10月15日(土)
17:00
上映時間71分
監督・脚本林田賢太
撮影早坂伸(J.S.C.)
加藤哲宏
照明川上聖子
音楽水野敏宏
制作担当栗原洋平
江本慎介
ヘアメイク徳田かおり
撮影補廣光詠司
プロデューサー赤間俊秀
三坂知絵子
協力映画「ブリュレ」を応援する会
能代フィルムコミッション
配給マコトヤ
制作年2008
コピーライト© CINEVITAL / office chiaroscuro

▼監督プロフィール

林田 賢太

はやしだ けんた

第4回インディーズムービー・フェスティバル
グランプリ受賞
『東京フリーマーケット』

1976年大阪府吹田市生まれ。

日本映画学校在学中に監督した「東京フリーマーケット」が、第4回インディーズ・ムービーフェスティバルでグランプリを受賞。
卒業後、脚本家・池端俊策氏のアシスタントにつく。
映像制作シネバイタル主宰。
監督・脚本・プロデューサーとして、映像コンテンツや番組制作等に携わる。

他の主な作品:
【脚本】連続ドラマ「桜2号」(ABC)、「探偵ブギ」(MXTV)
【監督】DVD「愛のモルヒネ」(ボーゲンエンタテインメント)、「隣之怪~バック物件」(ワーナーホームビデオ)

林田賢太監督

▼監督からのメッセージ

スタッフもキャストも機材も美術も、数台の車を連ねて一緒に旅をしました。

そしてその旅は、主人公たちが辿ったルートでもありました。

秋田県の豪雪のすさまじさや、舞鶴の海のしとやかさ、そして瀬戸内海の夕日の美しさと共に、彼女たちの火を放つような“心ののろし”と“叫び”を作品に刻みこむ旅だったと思います。